台北クラブ会長からの手紙

                    1999年9月25日
東京ワイズメンズクラブ会長および会員の皆様
          台北ワイズメンズクラブ  趙 榮 發
          台北ワイズメネットクラブ 趙 方淑花
 この度は台湾大震災に真っ先にお電話・FAXとお手紙の御慰問、引き続いて受け取りました。どうもありがとうございます。主に中部の台中・南投・雲林三県が特に酷く、台湾は日頃からの災害対策の準備も無く、建築上の力学的構造の拙劣に加えて、政府の China 式監督が天災地変を益々悪くさせたと云われています。台北市は12階の東星ビル倒壊付近を除いて大体平常の90%を回復し、テレビも連続報道があり大体の模様がつかめるようになりましたが物価の騰貴もあるでしょう。
 丁度、喜び勇んで南の国から遥か北の北海道に、日本のホストするアジア大会に大勢で馳せ参じた気持ちで、IBC訪問準備からのお世話にどう感謝の手紙を差し上げるかを考えていたし、16日から私達は更にYMCA大会にマニラへ行っておりましたので、お礼を申し上げるのがおくれました。
 閉会式も終わって翌朝21日帰国の際、いち早く日本の方からNHKテレビで震度7.6の地震が21日未明、日月澤付近に起こったと伺い、仲間でもお互いに確認しました。暗い気持ちで空港から桃園の空港へ着いたものの、道は?家は?と気がかりでした。幸いクルマを自分で運転できてわが家にたどり着きましたが、断水と停電の為エレベータは使えず、荷物を一つ一つ三階へ家内と運んで階段を上がりました。配電は順番で台北は今朝まで続き、その間一番先に東京の松田様の電話が運よくつながり、それからは電話とFAXが次々と届いたわけです。23日例会と臨時役員会に報告し、皆一同感謝感激しております。  集会に来た在北の約12家族22名に被害は無く、ただ中部の親戚友人、特に埔里と草屯のワイズメンズクラブは、震源地の側なので気づかわれており、現在未だ連絡が取れていません。当クラブは台湾区のNT$300万の募金に賛同してNT$20万以上、一人一万以上を目標にしていますが、後続する"物" "心"共のリハビリも大切です。永久性のわが家に落ち着くまではホームレスの人口が急増しますし、心身障害者も伴いますから大変です。私の関係している私立楽山園を開放して孤児及び老弱の罹災者に提供したいと考えていますが、例えば日本が阪神・淡路大震災に使った臨時住宅材料の払い下げを、日本から安く買えたら良いとも思っています。勿論このことは政府に進言したいとも考えておりますが、先立つは金だとも云われています。どうかお祈りの時、御集会の時は台湾のワイズメンが苦難や災害にも負けず奮闘していることを覚えて下さい。先ずは御礼と取り急ぎお知らせまで。