生き残った恐竜たちとユース
時代の最先端を把握しているのは常にユースの世代です。最近の図鑑や教科書が最新の研究をもとにビジュアルに理解しやすく整えられていることに驚かされます。もとより歴史修正主義による史実の改竄は論外にしても、こうして親の世代もかつての常識とは異なる知見を提供されることになります。例えば、6600万年前に隕石の衝突で絶滅したとされていた恐竜の中には、当時のゴンドワナ大陸で地続きだった南極大陸に逃れ、その後も世代を越えて生き続けたというストーリーもその一つです。破滅的な隕石の衝突で北半球を中心に地球全体が大きな被害を受けたものの、その惨状にはムラがあり、数か月から数十年に渡った「衝突の冬」をも生き延びただろう新生代の新たな化石が発見されているというのです。謎は深まるばかりですが、壊滅的な状況の中でも生き延びるチャンスがあったことに希望を感じます。隕石の衝突ではありませんが、予てよりディープインパクトが警告されていた2025年問題(600万人にも及ぶ教育・介護・福祉を含む日本の労働力不足)の到来まで後わずか。恐竜ならぬ日本人たちは、この衝突を知っていたにも関わらず、事実上の無為無策のままでその日を迎えることになります。しかし、恐竜たちでさえ、その時代を生き延びたものがいたということは、私たちにも希望があるということを示しています。親の世代が成しえなかった問題解決に向け、ユースたちへの具体的なサポートを通じエールを送りたいと思います。