2001年4月アピール: LTと3001年の東京クラブ

          EMC委員長 庄司 征彦
 車社会を土地の舗装の面から憂えている人たちがいます。車が5台増えると結果としてそれに要する道路、駐車場等で舗装される土地は野球場1面に相当すると云います。
 今まで徒歩、自転車、バイクに頼っていた発展途上国で急激に車の需要が増え、最終的には2ないし4人に1台の社会が到来しそうだと云うことです。中国、インド、いくら広い土地だからとて、土地の最終生産物といわれる舗装は、着実に農産物の生産手段を奪いつつあります。
 その車を作って輸出しているこの日本。車社会が産声を上げてたかだか100年余、こんなことになろうと誰が予想したでしょう。
 つい先頃まで車は明るい未来の先駆者でした。私達人間は何を勉強してきたのでしょう。歴史とは過去を見るためだけのものではなく未来に立場を置いて現在を眺めることに意味があるとするならば、そこから学ばなければならないでしょう。
 70周年を祝ったばかりの我が東京クラブは3001年にどんな姿をしているのでしょう。その時の東京クラブから眺めた2001年の東京クラブは何をしているように見えるのでしょう。
 私達が今考えなければならないことです。長期ビジョン委員会がまとめた提言の目標は5年、10年と短いものではありますが、この積み重ねが未来に繋がって行くのです。「今を生きる」東京クラブが3001年にも「生きていたい」と思うのです。