2001年12月アピール: クリスマス・ボックスを

          副会長 佐藤茂美
 クリスマス・ボックスという、こころ暖まる美しい物語がある。
 その起源は大航海時代にあった。航海に危険、災難はつきものなので、船員たちは無事に帰りたい願いをこめて、旅の最初の日に彼らのもっている大切なものを箱に納めて封印した。箱は彼らとともに旅をつづける。そして無事に帰着できると、司祭によって感謝の祈りとミサがささげられ、箱の開けられる日はクリスマスの翌日と決められた。
 船員たちは、万感思いのある物をもってかえれるが、宝石等はいつしか金銭に交換して貧しい人たちもクリスマスを祝えるように教会にその任を託したという。
 船員たちは航海中に神に感謝を覚え、クリスマスの意味を知った。クリスマス・ボックスを開封する喜びはいかばかりだったろう。人の立てた計画などは小さい。でも、良き祈りであれば、神はその行為を祝してくださる。
 ワイズメンも、起源はこれと酷似している。クリスマス・ボックスを開封する喜びを共有したいものである。
 今年も東京ワイズメンのクリスマスを共に祝えることを感謝しつつ。